塗料の乾燥を短時間(20〜40分)で行える塗装方法です。もちろん塗料は焼付専門のもので、塗料ごとに焼付温度は決まっていて、規定時間焼付乾燥した塗膜は即使用可能な、設計どおりの強靭な塗膜になります。
![]() |
![]() |
|||
![]() |
||||
塗装前 | ![]() |
下塗り後 | ||
![]() |
![]() |
![]() |
||
焼付乾燥 | 上塗り後 |
加熱される事により塗膜に重合反応が起こり、緻密な塗膜が完成される塗料。 |
一般に メラミン系は120〜150℃ |
自然乾燥(ラッカー、フタル酸等)および二液反応型(シリコン樹脂を除く)は別にして一液焼付型塗料について |
参) 仕上がった製品を見てどんな塗料が使用されているかは判りません。膜厚を測ったりシンナーを含ませたウエスで拭いてみたり、硬度を調べたり、塗膜の肌からなんとなく想像することは可能ですが、確定は出来ません。特に溶剤系の塗装で丁寧に仕上げていれば塗料の種類は見当が付きません。 |
|||||||||||
各塗料の一般的性能は下図のようになりますが、機能を特化させた塗料もあり、一概にメラミンだから、アクリルだからという表現は通用しないみたいです。 |
|
|
※ 塗膜の性能は上塗り塗料の種類だけでなく、素材、塗装工程によって大きく変化します。 |
剥がれなければいい、からゴミ一つ無い塗装まで要求される仕上げの程度は様々です。 |
標準塗装工程は下記の通りですが、仕上げの程度、要求される機能等により工程および使用材料は変わります。 |
◇スチール内装品 |
◇スチール外装品(アクリル樹脂焼付) |
◇アルミ・ステンレス外装品(アクリル樹脂焼付) |
◇スチール外装品(フッソ樹脂焼付) |
◇アルミ・ステンレス(フッソ樹脂焼付) |
※1 必要に応じて研磨作業 |
早い話当社で色を決めることはありません。指定された色見本のNo.や提示された色見本により当社あるいはメーカーで調色を行ないます。焼付塗料の場合は自動車用のウレタン樹脂塗料と違って原色の数が少なく、自動車のような微妙な色の調色には向いていません。特にメタリック、パール仕上げになると、どうしても近似色になってしまいます。 |
鉄、ステンレス製品では特に感じませんが、アルミ製品の場合想像以上に膨張します。特にアルミの補強としてスチールをリベット、ビスなどで固定した製品は焼付した場合アルミがリベット、ビスを支点として曲がるか、リベット、ビスがはじけとぶかどちらかになります。(多いのはアルミの変形ですが)接着剤で貼り付けた裏板は半分剥がれ、もしかして全面に裏板を貼った場合は表のアルミが反ったままで乾燥炉から出てきて無残なものです。設計、製作、受注時の注意点です。 |
[華園繁彌著/概説金属塗装工学より] |
模様塗装には2種類あり、塗料そのものが模様になるもの(チヂミ、ハンマートーンなど)と塗装方法により模様になるもの(石目調、木目調など)があります。前記の塗料は塗料の入荷に時間が掛かり、後記のものは塗装工程が多くなり比較的納期が掛かります。模様塗装の場合、結局はどちらも納期が掛かるみたいです。ご容赦の程。 |
|
![]() |
|
木目模様 |
石目模様 |
塗装はミクロン単位です。たとえば下塗10ミクロン、上塗20ミクロンとか、最近は弱電部品でも厚膜が好まれる傾向にありますが、アクリル焼付で30ミクロン前後、フッソ焼付で45ミクロン前後を標準として設定しています。橋梁などでは何百ミクロンと桁違いになりますが、焼付塗装では数ミクロンから100ミクロン前後までの世界になります。 |
製品を仕上げるうえでどうしても必要なものと思われますが、屋内使用の製品は別として外部設置の製品の場合、出来るだけ使用しないほうが塗膜設計上有利になります。 |
基本的には日本塗料工業会発行の色見本を使用しています。これ以外の色については塗料メーカー、鋼材メーカー、サッシメーカー等各団体、各社独自の色見本帳を発行しており、全てを準備するのは不可能に近いものがあり、必要があるたびに当社で揃えたり御客様に揃えていただいたりして対処しています。 |
メラミン、アクリル、フッソの各塗料に関してはある程度の原色を準備しており、殆どの調色は社内で調達しています。 |
促進耐候性、耐薬品性などは工業試験場に依頼したほうが間違いありませんが、自分のところでもっと簡単にとお考えなら碁盤目剥離試験が最も手軽と思われます。 |
密着の悪い塗膜は長持しません |
○溶剤で拭いてみる |
見積り: |
総面積、一個の面積、仕上げ塗料が分かる図面などがあれば見積りは |
|
量に関係無い一定料金 |
実際、高いといわれるフッソ塗装よりチョットうるさい弱電部品のメラミンの方が |
基本的に焼付可能な製品であれば何でも塗装しています。 |
□建築部材□ |
□内装部材□ |
□弱電部品、機械装置□ |
□屋外構築物□ |
□その他□ |
手に負えない品物の塗装はどうぞ当社まで |
素材 |
塗料の |
脱脂 |
下塗 |
中塗 |
上塗 |
包装 |
備考 |
処理鋼板 |
アクリル |
溶剤 |
熱硬化型 |
|
熱硬化型 |
粘着ビニール養生 |
上塗膜厚 |
フッソ |
熱硬化型 |
熱硬化型 |
上塗膜厚 |
||||
アルミ |
アクリル |
洗剤 |
※1 |
熱硬化型 |
上塗膜厚 |
||
フッソ |
熱硬化型 |
熱硬化型 |
上塗膜厚 |
※1 生アルミの場合は通常、クロム酸処理を施した後に塗装しますが、長さ、形状等で処理が不可能な場合もあります。この処理をしないと極端に密着性能が下がります。可能ならば加工寸法の打ち合わせをお願いいたします。 |
粉体塗装 |
重量 |
内部にH鋼や厚いパイプ等が組み込んである屋外看板等は、重量物となり、どうしても割高になります。外せるものなら外して軽い状態で作業すると計算上安くなります。重さにもよりますが、2〜3倍くらいの価格差が出ることもあります。 |
透ける色 |
原色に近い黄色を指定色とされた場合、通常の工程では黄色になりません。白→クリーム色→黄色→指定色黄色と塗り重ねないとキレイな黄色になりません。一回で前記の工程を塗り重ねるのは焼付塗装では危険な作業で、途中何回か焼付しながらの作業になります。結果として価格が上がります。(色によりますが赤、緑、等も似た傾向にあります) |
高価な塗料 |
例えば、フッソ樹脂塗装の場合、正規の指定膜厚を得るためには塗料の必要使用量が決まってきます。材料費を下げて安くするには、安く塗料を購入するか、薄く塗装して材料を使わないようにするか、又は工程を減らすかしかありませんが… |
特注塗料 |
最近流行りのセラミック塗料や光触媒塗料、焼付型ウレタン樹脂塗料やハンマートーン等の模様塗料はメーカー調色となるため、別途塗料代が必要となります。購入単位が4kgか16kgとなるため、塗装面積によっては無駄になる場合もあります。 |
分解 |
たまに組立済のアルミサッシが入荷します。プラスチック部品が組み込まれている場合が多く、そのままでは焼付出来ないので分解してP部品を除いてから塗装するようになります。単純にビスで組み立ててあるのですが、ビスがバカになったり、モールが切れたり等分解ではなく破壊になる場合も時々あります。又、組立済のアルミサッシにはシリコンコーキングが施されていることが多く、これを除去するのに多くの時間が必要となります。 |
粉体塗料を高電圧のかかった粉体塗装ガンにより被塗物に粉体塗料の膜を形成させ、焼付乾燥させることにより塗膜が完成する。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
長所 粉体塗料の製造
上記のような製造方法のため小ロットの調色は不可となります |